ほおずきれいこの骨髄ブログ・2nd season

ドナー登録から骨髄提供までの体験を綴った主婦ブログ。一人でも多くの患者さんの命が救われますように。

早く骨髄バンクがなくなればいいのに。骨髄ドナー登録者が増えたらいいな、なんて全く思わない。

私は、知らない人のために骨髄を提供しました。


知らない人といっても、数万通りある白血球の型が
一致している人なので、赤の他人とは思えませんでした。


命が助かってほしい、いい人生を送ってほしい
と本気で思いました。

 

日本で初めて非血縁間で骨髄移植が行われたのは、
1993年です。私には、ついこないだのように感じます。

まだ、30年たってないのです。
健康な人間、しかも他人から骨髄を採取するなんて、
よくそんな野蛮なことを「骨髄バンク」という組織までつくって
やりはじめたなと思います。

 

最近、こんなニュースが話題になりました。

www.asahi.com

 

 白血病の治療に必要な造血幹細胞の培養に、ポリビニルアルコール(PVA)が非常に効果が高いことがわかったらしい。PVAは洗濯のりや液体のりの主成分。安価で培養できるようになったら、ドナーの骨髄や臍帯血(さいたいけつ)の移植に頼らなくてもよくなる。数万通りのサンプルを集め、保存できるようになれば、いつでも培養し白血病の治療に使えるかもしれない。薬を使うように、簡単に・・・



ドナー登録しましょう、とか口がさけても言えない。

 池江璃花子選手の白血病公表で、ドナー登録者が増えました。
2019年2月末、50万人を超えました。(骨髄バンク発表)


3月には非血縁者間の造血幹細胞移植の症例が4万例を超えました。


なんとたくさんのみたいな人がいるのでしょう。

ドナー登録は簡単です。でもドナーに選ばれたら、大変な責任を負います。
手術のリスクもあります。全身麻酔をしない末梢血幹細胞の提供でも、健康な体に薬を入れて行います。だから、私は、自分の子供にはドナー登録させません。

私が、骨髄ブログを書いているのは、ドナー登録者を増やすためではありません。
すでにドナー登録している人、ドナー登録を本気で考えている人に、
私の体験が参考になればと思うのです。
責任感がない人にドナーは務まりません。

早く骨髄バンクがなくなればいい

骨髄バンクは、ドナーの善意だけに頼っています。
昔登録したドナー登録者は高齢化し、対象年齢から外れていってるそうです。
登録していたけど、確認検査の結果が悪く、ドナー候補から外れる人もいます。登録していても、一生適合通知がこない人もいます。こない人のほうが多いです。

ツイッターで、「ドナー登録したから、適合通知が来て誰かの役に立ちたい」とか
つぶやいている人がいますが、適合通知がくるということは、病気の人がいるということです。早く誰か病気になってくれないかなと言ってるのと同じです。
誰かの役に立ちたいと本気で思うなら、他のボランティアをやってくれと思います。


ドナー登録者が増えれば、骨髄移植を受けられて、助かる命があるのはわかります。
現状では、そうなっています。

でも、最終目的は、ドナー登録者を増やすことではありません。

白血病の治療方法を確立すること。


医学が目まぐるしく進歩している現在、研究にもっとお金をかけることができたら、白血病は簡単に治る病気になるかもしれません。

何十年後、骨髄バンクはなくなって、昔はすごい野蛮なことしてたね~といえる時代になっていたらいいと思います。