映画「海街diary」（うみまちダイアリー）
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あらすじ
鎌倉の一軒家で暮らす三姉妹のもとに、１５年前家を出て行った父親が山形で亡くなったと知らせが入り、お葬式に行く。父親は１５年前、不倫の末家族を残し家を出て、新しい家庭を作ったが、再婚相手の女性とは死に別れ、再再婚していた。父親には三姉妹とは腹違いの妹にあたる中学生のすずという名の女の子がいたが、実母も父親も亡くなって、頼りなさげな新しいお母さんとの生活を心配した三姉妹の長女の幸が鎌倉でいっしょに暮さないかと提案し、すずは鎌倉に引っ越してくる。
すずは自分の母親が三姉妹の父親を奪って家庭を壊したこと、自分の存在が姉たちを不幸にしたのではないか、自分はここにいていいのかと悩む。
幸と料理をしているとき「不倫はよくないね」と幸に言うすずだが、幸が不倫していることを知らない。
幸は勤務先の医者である交際相手から、妻とは離婚するから一緒にアメリカに行ってくれないかと、いわばプロポーズのような言葉をもらうが、看護師としての仕事もあり、決心できなかった。
法事で北海道から鎌倉を訪れた実母が、突然、鎌倉の家を売ろうと言い出すが、和解して北海道に帰ってゆく。
感想
鎌倉で三人で暮らす三姉妹。父親は女を作って家を出て、母親も家を出て、いない。それぞれ仕事をもち自立する大人の女性たち。長女を演じるのは綾瀬はるか。長女らしくしっかり者。実は、私も三姉妹の長女。かなりぐうたらですが。
腹違いの妹、中学生のすずを招き入れた三姉妹ではあるが、本来なら自分たちの家庭を壊した憎むべき女の子供である。
しかし、幸は感じていたのだ。憎むべきは相手の女ではない。そして、その子供はもっと憎むべき対象ではありえないことを。母子を置いて、女と逃げたといえば、聞こえが悪いが、その後結婚して子供ももうけているのだから、愛をつらぬいたと言えるだろう。不倫も愛を貫けば正義になる。お笑い芸人のウッチャンも、布袋寅泰も、出会った当初は不倫だったかもしれないが、新しいパートナーと幸せな家庭を築いている。
結婚しているのにベッキーとお付き合いしていた川谷絵音には、それぐらいの覚悟はあったのか？ 家族にベッキーを会わせようとしていたぐらいだからあったのかもしれないと思うと、幸せをぶち壊したのは週刊文春なのではないかと思う。川谷と付き合っていたベッキーも今は幸せになっているので、川谷とは別れてよかったのだとは思うが。
幸がお付き合いしている相手も既婚者だったとは驚いた。結婚してようとしてまいと、好きになる気持ちは押さえられない。しかたないと思う。不倫は頭ごなしによくないことだと言いきることがいかに短絡的であるか。行動に移すには覚悟がいる。なにかを捨てなければならない。離婚には大変なエネルギーがいるだろうし、そんな大変な思いしてまでいっしょになりたいと思える、それぐらい人を好きになることが本当にあるのか、私には理解できない。でも、あるんだろうなとは思う。
好きになるということは魂が引かれるということ。理屈じゃない。いろんな人のブログを読んで思う。忘れたくても忘れられない、自分は既婚者だけど、職場の上司のことが気になってたまらない、仲良くしたい、でもできない、そんな思いを一年以上ブログに綴っているブロガーもいる。距離をおいてみたり、近づいてみたり、ずっと行ったり来たりしているそんな主婦のブログ、なんか気になって読んでいる。
話を戻すと、幸がすずを引き取ったのは、家族を置いて出ていった父を憎んではいなかったから。父が残した忘れ形見ぐらいに思っていた。当時はまだ小さくて父親のことをあまり覚えていない三女も、すずに父親もことを教えて欲しいと言ったぐらいだ。
父親が不倫をして出て行った原因は母親にもあった。北海道から法事に出てきた実母（大竹しのぶ）のたよりなさといったら！家事も苦手だったようだ。これでは、父親が他に女を作ってもしかたないようにみえる。
食堂のおばちゃんが、すずのことを、宝物と言ったのが印象的だった。
広瀬すず演じるすずが本当に可愛かった。
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