数年前の話です。
○○島という工業地帯にパートに行っていたことがあります。
そこへ行くためには、ある大きな駅から送迎バスに乗っていきます。
帰りも送迎バスで駅まで送ってくれます。
勤務時間が夕方4時までだったので、駅に着くのは5時頃です。
東口で送迎バスを降ろされ、駅を通って、西口へ行き、自宅まで市バスに乗るというようなルートで帰っていました。
ある日、5時頃、駅を通ると、改札の近くに
「新居 家 送迎バス」
と書かれた看板を持った男がいました。
え? 新居にご招待? 新築パーティーでもするの?
意味がわかりませんでした。
意味がわからないので、不親切な看板だなぁと思いました。
看板を持つのは黒服スーツの男、これからパーティーという感じでもないし・・・
私の頭の中は「???????????」
はてなだらけ。ちょっと怖ささえ感じました。
はてなだらけのまま、市バスに乗り、外の景色をぼーっと眺めていました。
すると! またまた 新居 家 の看板が!
新居 家 そのあとに続く文字は・・・
式場でした。
その看板、葬儀場の前に立っていました。
私が、「しんきょ」だと思っていたのは「しんきょ」ではなくて
「あらい」だったのです。「あらい家」のお通夜だったのです。
納得。
たまたま、外を見ていたので気づきましたが、それに気づかなければ、今の今まで現在もなお謎のまま、気持ち悪~い思いをしていたかもしれません。そのとき、まだスマホは持っていなかったから外でも見ていたからよかったものの。
まったく、人騒がせだな!