娘は現在高校3年生。受験生です。
受験料を振り込みに行った時の話
その日は朝から雨でした。
願書受付がもう始まっていたので、絶対その日に振り込みをしようと思っていました。そして次の日、願書を出す算段をしていました。
午後から仕事だったので 、時間は午前中しかありません。自転車で行ってさっさと済ませたかったのですが、雨なので歩いていかなければなりませんでした。振込用紙が雨に濡れないように しっかりと別の袋に入れて用意しました 。
自宅から駅前の銀行まで 歩くと15分ぐらいかかってしまいます。 片道15分 かけて歩いて 、そして、もしかしたら 店舗内で15分ぐらいは待たされるかもしれません 。
午後から仕事だし、貴重な時間を無駄にしたくありません。
そこで私は駅とは反対方向の小さな商店街にある小さな金融機関を思い出したのです。そこまでなら徒歩で行っても15分かかりません。行ったことない 金融機関だったのですが、よく前を通ります。その金融機関の名前を言ってしまうと、自宅の位置が特定されてしまいそうなので言いませんが、私はその金融機関をシヴァ神と呼んでいます。ヒンドゥー教の神様です。
初めてその金融機関を見た日、シヴァ神を思い出したのです。
ヒンドゥー教信者ではないのに、なぜ、シヴァ神を思いだしたかというと、昔、成田美名子の漫画「CIPEHR(サイファ)」が好きだったからです。
サイファとシヴァという名前の双子の兄弟が出てきます。
さあ、シヴァ神まで歩いて行こうと思った時、ふと外を見ると雨が止んでいて太陽が出ていました 。なので私は自転車で行くことにしました。
それで私は自転車に乗って、 その シヴァ神に向かいました。シヴァ神に着く直前で振り込み用紙が入った袋を持ってくるの忘れた事に気付きます。それでシヴァ神の前を通り過ぎ、ぐるっと 一周して別の道で家に帰りました。家に帰って振込用紙をピックアップしてまた シヴァ神に向かいました。
一度家に帰ってなにかを持ってまた出る・・・デシャブ?
デジャブではありません。この前、お金を下ろすためにハンコをとりに帰っています。
シヴァ神に入ると、他にお客がいなくて、すぐ窓口で振込を 手続きをすることができました。
ふわっとしたソファーに座ってちょっとするとすぐ名前が呼ばれ、振り込みが完了し、控えをもらって外に出ました。
自転車の鍵がない!!
さぁ、帰ろうとすると今度は自転車の鍵がありません。
1回家に戻ってまた来るというようなことをやっているのでパニくっています。鍵をいつも 入れる場所に入れなかったのかもしれません 。そう思って、鞄を隅々までくまなく探すのですがなかなか見つかりません。おそらく10分ぐらい探していたと思います。どうしても見つからないので 私はシヴァ神の中で落としたのかもしれないと思いました。
思いたくなかったけど 。
だって、入ると行員の皆さんがいらっしゃいませって言うんだもん。 他にお客がいないから 行員の視線を一気に集めるんだもん 。
中に入れば、他にお客様がいないので絶対目立ちます。あれ、この人さっき来て帰った人だーと思われます。 恥ずかしいです。もし、落ちていたとして、こっそり拾って帰るのは不可能です。落ちていなかったら、行員の方がもう拾ったかもしれないので、落ちていませんでしたか?とか聞かなければなりません。
それでも 鍵がなかったら 、行員の方に、
「自転車の鍵をなくしたので、スペアキーを取りに帰るので、しばらく自転車を置かせてください」と頼まなければなりません。
そんなこと言わなくていいかもしれませんが 、勝手に銀行の前に自転車が置いてあると不審がられるかなとか、お客がいないのに自転車だけ置いてあると不自然かなとか考えました 。
でも、探しても探しても自転車の鍵は見つかりません。しかたないので、私は意を決してシヴァ神の中に入りました。
入ってすぐ 自転車の鍵が ポツンと 落ちているのが目に入りました。
うおー、あったー!!
「すいません自転車の鍵を落としました」
と言って、ささっと 拾ってくるっと向きを変え、出口に向かいます。ほかにお客様がいないので 私は一心に行員の視線を集めています、きっと。
行員の方は、私が自転車の鍵を拾ってくれたのと勘違いして「すみません。ありがとうございます」などと言っています。
違うんだよーと思いながら、恥ずかしくてささーとシヴァ神を脱出しました。
翌日無事に願書を出しました
その日の夜、娘が願書を書きました。まだ書いていなかったのです。夜中までかかって志望動機などを一緒に考えて書きました。
いろんな書類に記入して、返送用の受験票に貼る「切手ちょうだい」と娘が急に言いだします。はがきに63円切手をはらなければならなかったのです。
ないよ、そんなもん。
50円と10円と1円3枚ならあるけど
消費税が上って、はがきは63円になりました。
うちにあるわけないだろう。
50円時代の50円切手を利用するために10円と1円切手を買っています。
それでもいいのだろうけど、そんなに貼る場所もないし、かっこ悪いし。
スマートにいきたいじゃないですか。
願書は簡易書留で出すことになっているので、郵便局の窓口で63円切手を買ってその場で貼って、入れて、封をしてということをすればよいのです。
それで、願書の封をすぐ出来るように、両面テープを貼っておくことにしました。
娘が、両面テープを貼ったのですが、な、な、なんと貼るべき面の反対側に貼ってしまいました。あのぺらっとした蓋の部分の表の方に。
よりによって強力両面テープでした。
なのではがれません。ドライヤーで温めてもはがれません。むりやりはがしてビリビリになりました。
しかたないので、郵便局にガムテープとはさみを持って行き、63円を貼った受験票を封入してから、ガムテープで貼りました。ビリビリを隠す戦法です。ガムテープでとめてくる受験生、他にいないでしょう。前代未聞かもしれません。目立つこと間違いなし!
そして、無事に願書を出しました。
「今回は珍道中はなかったよ。ちゃんと出したからね」と娘に言いました。
神様仏様そしてシヴァ神様 、どうか合格しますように、お願いします。
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