ほおずきれいこの骨髄ブログ・2nd season

ドナー登録から骨髄提供までの体験を綴った主婦ブログ。一人でも多くの患者さんの命が救われますように。

面白いはずのさくらももこのエッセイ「さくらえび」をバスの中で読んで泣いた

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さくらももこのエッセイ「さくらえび」を借りた

 ボランティアで通っている中学校の図書室に、漫画「ちびまる子ちゃん」の作者、さくらももこさんのエッセイ本がありました。

 さくらももこさんは、2018年、53歳のときに乳がんで亡くなりました。

 そういえば、「たいのおかしら」とか「さるのこしかけ」とか子供の頃、若かりし頃、読んでおもしろかった思い出があるなぁ、と思って、まだ読んだことがない「さくらえび」という本があったので借りて帰ることにしました。図書ボランティアをしているのは、本を借りるためでもあります。

 

 

さくらえび (新潮文庫)

さくらえび (新潮文庫)

 

 

初期3部作「もものかんづめ」「さるのこしかけ」「たいのおかしら


 さくらももこさんのエッセイ本で、今でも記憶に残っているのは飲尿という、出したてほやほやの自分の尿を飲むという健康法の話です。採れたての尿は菌がないので飲めるらしいのです。

 さすがにいんにょうほうは変換で「飲尿法」とすぐに出てきませんでしたので、それほど世間には知られてないのでしょう。当時、衝撃的だったので、何十年もたった今でも覚えています。

 ほかにも面白い話があったと思うのですが、忘れてしまいました。

 

もものかんづめ (集英社文庫)

もものかんづめ (集英社文庫)

 
さるのこしかけ (集英社文庫)

さるのこしかけ (集英社文庫)

 
たいのおかしら (集英社文庫)

たいのおかしら (集英社文庫)

 

 涙、涙で読んだ「さくらえび」

  面白いはずのさくらももこさんのエッセイ本でなぜこんなに泣けたのか。

 ひとりで遠出するとき、ちょっとした空き時間に読むための本を持っていったりします。遠出といっても、子供の学校です。電車やバスで行くのは私にとって遠出です。その帰り道のバスの中で、「さくらえび」を読んでいました。

 私の涙腺を崩壊させたのは、「父ヒロシ インタビュー」でした。

 以下、「さくらえび」からの引用です。

ももこ 今までの人生、どう思う?
ヒロシ えっ? 今までの人生?
  母 呑気に生きてきて、いい娘といい孫ができてよかったって書いておいてもらったら。
ヒロシ じゃあそう書いといてくれりゃいいや。一応な。
ももこ じゃあさ、今までの人生で一番よかったことは?
ヒロシ えっ? なんだろうなァ……。まァこうして東京にでてきて呑気に暮らしてることかな。
ももこ グランドキャニオンをみたことじゃないのっ!?
ヒロシ ああそうだった。それだそれだ。グランドキャニオンをみたんだった。
ももこ …自分で思い出してよ。見せたかいもありゃしないね。…ところでお母さん、お父さんに望むことは?
母   望んでもしょうがないからさ、特にないけど、まァ健康で生きてくれて、死ぬ時はポックリ、迷惑かけずに死んでくれることが望みだね。

  ここまで読んで、バスの中だというのに涙があふれて、続きが読めなくなりました。

健康で生きて、死ぬときはポックリ・・・

 この本は平成14年刊行の本です。このときは、さくらさんのお母さんも、まさか娘がさきにいってしまうなんて思ってもみなかったでしょう。

 さくらさんは、闘病の末、若くして53歳で亡くなりました。

 ああ、さくらさんはもういないんだ・・・

 父ヒロシと母より先に旅立ってしまった・・・

そう思うと、その後1週間、本を開くことができませんでした。

それから、少しずつ読むのですが、いちいち涙がこぼれました。年とって涙腺のパッキンがか弱くなりました。

 借りてから3週間、やっと読み終わりました。

思ったことは、さくらももこさんはみんなの中で生きている。

生きた証がいっぱいある。読んでよかった!エッセイって面白い!ブログも面白く書けるようになりたい!

 写真に頼らず、文章だけで伝えられるように研鑽を積もうと思います。

 


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