まだまだ続く!?
奄美大島刃傷殺人事件簿・第8話
(あまみおおしまにんじょうさつじんじけんぼ)
今までのお話のあらすじ
ツベルクリン率いる奄美大島観光ツアーに参加しているもへじ。一度は行方不明となるが、無事合流。観光ツアーの目的には、リゾート開発予定地の見学が含まれていた。
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
登場人物 もへじ、ツベルクリン、ニシガキ(ナオキ・ニシガキ)、トマレ(Dr. トマレ)、オイチ、アメリッシュ、アメリッシュの姑オババ、アメリッシュの叔母、その娘優ちゃん、優ちゃんの彼氏太郎君、はぐれいぬ、え子(ecoplace)、ポジポジ子、その彼氏ストライク、魁太郎(sakigake news)、sayocom、ほおずきれいこ、武文(ふみけた)
登場人物の詳細は第1回目をごらんください。
奄美大島刃傷殺人事件簿
第8話 はぐれいぬは幻の山菜を求めて
はぐれいぬは、奄美大島に山菜をとりにきていた。
街も人もまだ動き出す前の早朝、人目を忍んで山に入った。
ネット情報では、そこは山菜の宝庫であった。
しかし、そこは私有地であったから、見つかれば不法侵入・窃盗罪になる。
はぐれいぬは、そんな危険を冒してでもどうしても食べたい幻の山菜があった。
幻の「アマミオオタニワタリ」というシダ植物だ。
それは、奄美大島だけに生育し、絶滅危惧に指定されている。食べるなんてもってのほか。
しかし、山菜マニアの間では絶品と噂されていた。
一度食べた者はその魅力に取りつかれるほどだという。
食べ過ぎると、あの世行きになるという危険もある。
食べ過ぎなければ、非常にいい夢が見られるそうだ。起きながらにして。
そんな「アマミオオタニワタリ」を求めて、はるばる奄美大島に来たのだった。
「アマミオオタニワタリ」を探して、三日目になる。
はぐれいぬは、山に入る時間を日の出から1時間と決めていた。
腕時計に目をやると、そろそろ出なければならない時間になっていた。
今日も、収穫はゼロだった。明日の飛行機を予約しているので、チャンスはもう明日の朝しかない。
帰ろうとして視線を上げたそのとき、うしろに気配を感じた。
「そこで、なにをしているのですか」
振りかえると、大きな帽子に、大きなサングラス、マスク、長袖のカーディガンに手袋、ロングスカートの人が立っていた。身長は高くない。
はぐれいぬは、その人物を女と判断したが、実際はわからない。
声と髪型から女と思われるが、ほとんど肌を露出させてないので顔かたちもわからない。
であるから、男という可能性もあった。
「わたくしの土地で何をしているのです」女(仮)は言った。
「すっ、すいません。道に迷いまして。いっ、いま帰ります」
はぐれいぬは焦りのあまり、矛盾したことを口走った。
急いで立ち去ろうとしたとき、女(仮)は言った。
「まちなさい。あなたの探しているものは、これじゃないですか」と持っていたカゴの中身をはぐれいぬに見せた。
はぐれいぬは絶句した。三日間探して見つからなかったものが目の前にあった。
それは幻のアマミオオタニワタリだった。
「これをあなたに半分さしあげます。そのかわり、少しわたくしの手伝いをしていただけませんか。それとも不法侵入罪で警察に行きたいですか?」
第9話につづく
予告編動画はこちら
登場人物、召喚。id:tuberculin id:mamamaccori id:naoki-nishigaki
id:kitano-stop id:oichiro id:haguremado890 id:ecoplace id:pojikatu
id:sayocom id:funyada id:i-shizukichi id:mifuketa id:hoozukireiko 呪文みたいだね。